9月3日(木)より、THE BOOK ENDでは、篠田優 写真展「Fragments of the place 2017-2019」を開催いたします。 かつてあるところに位置していた存在を、そこにいなくなったあとも見つづけるということ。言いかえれば、もう戻ることのできない時のかたちが目の前にあるということ。その不思議さと残酷さに、わたしはずっと惹かれているのかもしれません。 はじめてそこを訪れたのは、クロージングを記念する展覧会に参加するためでした。 つまり、その場所がまもなく様子を変えてしまうことは、わたしにあらかじめ告げられていたのです。そのような時のなかで、なにをすればいいのか。 その建物がコンクリートの一片になって運び出されるまでのあいだに、わたしがレンズを介して見ていたのは、空っぽの展示室に置かれた椅子、時間を経ることで生じた壁面の肌理、そして、公園の植栽で身を休める鳥や遊具の上に立って家族に話しかける子供の様子など。公共建築物の取り壊しという事態のもつ大きさに比べれば、それらは取る(撮る)に足らないものなのでしょうか。 それでも、イメージというかたちでわたしが残しておきたかったのは、ある時と場所をたしかに織り成すものでありながらも、公的な記録の中には居場所をうまく見いだすことができないような、事物やひとの、かけがえのない姿だったのだと思います。 時を経た壁や照明、コンクリート、ガラス、周辺の植物、集まる鳥たち。ともすれば見過ごされてしまうような細部へ注がれる視線から再び浮かび上がってくるこの場所のアトモスフィア。篠田優の写し出すその「記録」をぜひ会場でご体感ください。 兵庫県神戸市中央区海岸通3-1-5海岸ビルヂング 302 THE BOOK END ※駐車スペースはございませんのでお車でのご来店はご遠慮ください。 ※入場制限やアポイントメント制とさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
館の公式サイトの紹介文を、そのまま載せています。 出典で読む ↗
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