
長町文聖は2019年より、自身が暮らす東京都町田市を撮影し「OLD VILLAGE」と題して発表を続けています。 玉川学園地区は昭和4(1929)年の玉川学園創立と共に宅地分譲が始まり小田急電鉄の駅も開設されましたが、現在の駅を中心にした周辺一帯は草や林に覆われた丘陵地で明治初期頃まで「芝生(しばお)」と呼ばれていて人はほとんど住んでいなかったそうです。宅地が密集する現在の街並みですがどこまでも続く急勾配の道は昔と変わらない丘陵地の姿でもあります。本展ではかつて豊かな自然に恵まれていたこの土地の風景に思いを馳せて撮影した作品を展示いたします。ぜひご高覧ください。 玉川学園一帯はかつて近くの村が共同で利用する草刈り場で人は住まず、「芝生(しばお)」と呼ばれていた。小高い丘には緑が広がり小川にはきれいな水が流れていたという。小田急線が開通し宅地開発が進んだ今、当時の姿を想像することは難しいかもしれないが、それでも急な坂道を上って丘の上から広がる空を眺める時、同じように夕方の空を雲が流れる時間を過ごしていた人がいたかもしれないと思う。あるいはそれは人ではなく狐やたぬきといった森や草地で暮らす動物たちだったのかもしれない。 玉川学園で撮影した写真を見返すと、時間がゆっくり流れている気持ちになる。この地域のむかしばなしに出てくるへびとり名人の「へびしんさん」は「ここはなんだか良いところだ・・・」と思って誰もいない土地に住み始めたそうだ。自然が豊かで丘から丘に心地よい風が吹いている場所。「ここはなんだか・・・」と同じようにつぶやいてみると、昔と変わらず息づいている何かが私の身体を吹き抜けていくように思った。 【同時開催】 Keizo Kitajima/北島敬三「PORTRAITS-H」
館の公式サイトの紹介文を、そのまま載せています。 出典で読む ↗
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