
CON_は、2026年9月25日(金)から11月8日(日)まで、山内祥太の個展「Twilight」を開催いたします。山内は、彫刻と映像を組み合わせたインスタレーションを中心に、パフォーマンスや匂いなど幅広いメディアを横断しながら、自己と世界の関係を探求してきました。近年は、汗を蒸留し「匂いのジュース」へと変換するパフォーマンス(Kyoto Experiment 2023)や、体臭が失われた未来における匂いの保存と交換を描いたパフォーマンス/インスタレーション(YCAM、2025年)などを通して、匂いや汗、触覚など、身体から生じるものや感覚、他者とのあいだで交わされるものへの関心を深めています。本展では、新作の彫刻と映像からなるインスタレーションを発表いたします。 本展の出発点にあるのは、山内がここ数年、通うようになったサウナでの体験です。見知らぬ人々がひとつの閉ざされた空間に集まり、熱や蒸気に包まれながら汗を流し、呼吸を重ねていく。その光景に山内は、日常のなかに突然現れた儀礼のような奇妙さと、どこか滑稽でもあるスピリチュアルな感覚を見出します。熱のなかで徐々に思考が遠のき、身体の感覚だけが前に出てくるとき、互いを知らない者同士のあいだにも、何か同じ状態を共有しているような感覚が生まれていくと山内は語っています。 会場には、サウナストーブの形態から着想した彫刻、腋を強調するように腕を高く掲げる身体彫刻、そして新作映像《Twilight》が配置されます。彫刻からはミストが放出され、展示空間そのものをサウナのような環境へと変化させていきます。 映像には、高温多湿の環境に身を置く人々の姿が現れます。それが遠い過去なのか、まだ訪れていない未来なのかは定かではありません。そこでは、私たちが現在知っているサウナにも通じる行為が繰り返されています。人々は熱に身をさらし、汗を流し、立ちのぼる蒸気に包まれる。繰り返されるその営みは、次第に日々の習慣と儀礼の境目を曖昧にしていきます。言葉によるコミュニケーションは後景へと退き、汗や呼吸、湿度が、それぞれの状態をゆるやかに同期させていきます。やがて身体そのものが、熱を生み、冷却を繰り返すひとつのサウナのようにも見えてきます。 本展の展示名でもある「Twilight」は、昼と夜のあいだにある薄明の時間を指します。光が失われていくにつれて、ものの輪郭や距離は少しずつ確かさを失い、それまで別々のものとして見えていた境目も見えにくくなっていきます。それは、サウナのなかで、自分と周囲の熱や湿気、見知らぬ人々の気配の区別が薄れていく感覚とも重なります。外が熱いのか、自分が熱いのか。皮膚を伝う汗は自分のものなのか、空間の湿気の一部なのか。そうした区別が次第に意味を失っていくなかで、本展は、身体とその外側との境目がゆっくりとほどけていく風景を描き出します。 彫刻と映像を組み合わせたインスタレーションを中心に、パフォーマンスや匂いなど幅広いメディアを横断しながら、自己と世界の関係、そして現実と未知なるものとの境界を探求する。ビデオゲームの影響下で制作を始めた初期には、ゲームのキャラクターやアバターのように、身体が物理空間だけでなく、イメージやデータとしても存在しうることに関心を向けていた。パンデミック以降は、匂いや気配、彫刻の触覚性といった、スクリーンを介しては共有しきれない身体の現前へと関心を深めている。現在は、デジタルなイメージと物質的な身体、そこに生じる感覚や環境を分けて捉えるのではなく、それぞれが互いに作用しながら現実を形づくるものとして扱っている。 主な展覧会に、「In Between...Us?」(CCBT アーティスト・フェロー・プログラム、中目黒公園、東京、2026年)、「Unknown Beings」(小山登美夫ギャラリー六本木、東京、2026年)、「ゴースト 見えないものが見えるとき」(アーツ前橋、群馬、2025年)、「結晶世界」(京都市京セラ美術館、京都、2024年)、「MAM Project 030 × MAM Digital: 山内祥太」(森美術館、東京、2022年)、「Ars Electronica Festival 2022」(リンツ、オーストリア、2022年)、「六本木クロッシング2019展:つないでみる」(森美術館、東京、2019年)など。第25回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞(2022年)、TERRADA ART AWARD 2021 金島隆弘賞・オーディエンス賞を受賞。2025年、CCBTアーティスト・フェローに選出。
館の公式サイトの紹介文を、そのまま載せています。 出典で読む ↗
開催中・11月8日まで
行きたいに入れると、終了が近づいたらお知らせします
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祝日休館
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