
photographers’ galleryでは「浜昇の戦後と昭和」と題し、2026年1月より写真家・浜昇の 連続写真展(全6回) を開催しています。第4回となる本展では、1989年前後のバブル景気のさなかに地上げや再開発などによって生じた東京の「空地」を記録した写真集『VACANT LAND 1989』(photographers’ gallery、2007年)収録の写真を浜自身が新たに再構成し展示いたします。 バブル経済が最高潮に達した1980年代末、東京の中心部では地価高騰の波に乗って地上げが横行していた。それは四谷に暮らす浜にとっても他人事ではなかった。身近な人々が街を去り、あるいはこの世を去った。取り壊された家々、生活の基盤を失った人々。写真集に収録された953点の写真にそれらは写っていない。しかし、浜はその不在を意識している。戦争を生き延びた世代が建てた家は次々と壊され、空地となった。浜は言う、「これは2度目の敗戦だ」と。『VACANT LAND 1989』は、バブルの狂騒の果てに残された風景の記録にとどまらず、戦後日本を覆いつづけてきたアメリカとの歪な関係がもたらした代償を伝える視覚的証言でもある。 浜昇(1946年、東京生まれ)は、1975年に東松照明や森山大道らが講師を務めた「WORKSHOP写真学校」に参加後、自主ギャラリー「PUT」設立に携わり、80年代に差しかかるまで個展・グループ展を通じて精力的に作品を発表します。その後も撮影を継続しながら、自ら設立したレーベル「写真公園林」での出版活動へと軸足を移し、写真展を含めた発表の場からは次第に距離を置くようになります。 しかし2000年代に入ると、バブル景気の地上げ等で虫食い状態となった東京を記録した写真953点を収めた『VACANT LAND 1989』にはじまり、「本土復帰」後から90年代までの沖縄を記録した『沖縄という名』、昭和天皇の国葬当日とその前後の東京を記録した『斯ク、昭和ハ去レリ』へと、昭和を総括するかのように写真集を続けて刊行しています。 そして2025年6月、当ギャラリーの出版レーベルKula Booksでは、浜の7冊目となる写真集『津軽野』を刊行しました。これを機に、写真家・浜昇の50年にわたる仕事の軌跡を辿りなおす試みとして、未発表作と最新作を含む6つのシリーズからなる連続展を開催いたします。 連続展の開催にあわせて、冊子『【連続展】浜昇の戦後と昭和』(A5判、中綴じ24頁)を刊行しました。会場や書店等での配布のほか、WebサイトにてPDF版のダウンロード頒布も行なっています。 Shop – pg 出版 Noboru Hama/浜昇 「Vacant Land 1989」 2007 国内送料無料! A4判変形/函入/1,012頁 (掲載写真953点) 限定500部
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