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添野の作品は交差点や駅など、雑踏の一風景です。しかし人が往き来するシーンから建物などの情報を省いていき、より人物に焦点を合わせる為にモノトーンのグラデーションで描くことで、いつも目にしている光景が全く違ったものになります。そしてそこに現われる、まるで無とも言える情景に、自身が新たなストーリーを描くような感覚を鑑賞者に与えるのです。 添野は作品制作の動機に、視点が変わることの面白さを挙げています。 意味を削いでいくことで、それまで見えなかった側面が見えてくる面白さを、彼女は街中の人の往来から強く感じると言います。それは彼女にとって雑踏が、身近でありながら程よい距離感を持っているためでしょう。 添野は新しい視点を生み出すこのモチーフの魅力を「分解」しながら、作品として発表してきました。