
SYP GALLERY は、2021年5月20日(木)より、クリスティアン ボッフェッリ展「APPUNTI -備忘録-」を開催致します。 クリスティアン ボッフェッリ 1972年イタリア ヴァプリオダッダ(ミラノ県)生まれ。ミラノ ブレラ国立美術大学 絵画科を修了。2002年4人の作家と共に、知的障害者の創造活動のための協同組合「L.P.K.工房」を設立。その後10年に渡り絵画、版画と陶芸を通して、障害者や子供の表現活動の促進に寄与する。 同時に、絵画や版画を中心とした作家活動を続け、ブラジル、日本、インド、スリランカ、アメリカなど世界各地での滞在制作や展示を行う。 ボッフェッリが一貫して追究しているテーマは、動物や人間、いわば生き物の「形」です。うごめき変わり続けるそれらの「形」は、ねじ曲げられ、ほとんど見分けがつかなくなり、その結果、ふしぎと馴染み深い見かけを取り戻します。彼は、キャンバス、段ボール、金属、木、紙など、様々な素材の上に版画やドローイングを使用し探究してきましたが、真の不変の仕事は、一本の黒い線と言えるでしょう。ニュートラルな空間に力強く、ぶれない線を描きその全貌を完成させるのが彼のスタイルです。何年も同じテーマを追求し続けている理由を「この黒い線がどこへ自身を導くのかを見届ける、いわば より遊びに近い実験のようなものだ。」と彼は語っています。 今回の展覧会で発表している作品は、ここ3年の仕事の集大成であり、特にスクリーンプリントの技術を多用しています。京都にあるシルクスクリーン工房とのコラボレーションが、かつてインドやスリランカで実現してきたような大判サイズの実験を再開する契機となりました。これは、大量のエディションを可能とするシルクスクリーンという技術を使いながらも、敢えてユニークピースの作品に仕上げるという可能性の確認でもありました。版画の技術を、営利としてでなく、表現言語の選択として使用していることを強調しています。 人間や動物の形は、新しい作品サイクルの主なテーマであり、一方、それを実現するために頻用する手段は、やはり”線”なのです。 タイトル「APPUNTI」について、ボッフェッリはこう語っています。 「イタリア語のAPPUNTIの様々な定義の中でも、私は「ある話の要点を手短に素早く書き留めること」をタイトルに込めました。この場合の「話」とは、私の人生における物事との関連、特に自分の存在に関わる事柄です。メモされた線は、”ここ”にいる自分の存在をイメージ上に留めるための手段になっているのです。おそらく、家族や子供、そして社会的生活を持つことに加えて、”ここ”での自身の存在を正当化するための試みかもしれません。」
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