
この度JITSUZAISEIでは、 2026.10/10(土)-10/25(日)の期間、Koichiro Kojimaさんによる三度目の個展「麻酔風景」を開催いたします。 実家で創業100年を超える写真館を営みながら、いわゆるオーソドックスな写真とは異なる方法で、独自の表現を追求してきたKojimaさん。特殊な被写体や支持体を用いながら、写真というメディアそのものを問い直すような作品を制作されています。 本展では、これまで制作してきたフリッカー現象を用いた作品に加え、新たにシルクスクリーンの技法を取り入れています。 イメージを映し出す「幕」でありながら、その語源には「隠す」「覆う」という相反する意味を持つ“Screen”。「見せること」と「隠すこと」の境界が曖昧になった現代のデジタル環境を背景に、Kojimaさんは今回、技法としてのスクリーンだけではなく、その言葉が持つ意味そのものを改めて捉え直します。 これまでの作品からさらに展開した、新たな作品群をぜひ会場でご覧ください。 個展「麻酔風景」を記念しまして「麻酔パーティー」を開催します。 パーティーでは特別にブリュワーの松本勇士によるクラフトビール「麻酔風景」が用意されています。 個展タイトルと同名のこのビールはかつてピカソやゴッホ、モディリアーニらがパリのサロンカフェで愛飲していたアブサンからのインスピレーションと、かつて麻酔に使用されていたハーブなどを使用し、まさに「麻酔風景」の名とギャラリーという場所にふさわしいビールとなっています。 入退場も自由ですが、おひとり様につき1ドリンクのオーダーをお願いいたします。 気候も良くなってきた秋の夜にワイワイと麻酔パーティーで楽しくお話できればと思っております! この何年か私は映像や画像を見るための基盤や構造について考え、作品を制作してきました。 今作の出発点は「Screen」という言葉の語源を調べてみたことです。 映像や画像を表示するための幕のことをスクリーンと呼んでいますが、その語源には「隠す」「覆う」といった意味があります。 表示するための幕に真逆とも言える意味が潜んでいる。この両義性が重要なことに思えたのです。 考えてみると、現代の情報環境では「何かを見せること」と「何かを覆い隠すこと」の意味はほぼイコールになっているように感じます。 そしてそのような情報、画像や映像は日々私達の生活に侵入してきます。 私は日常的にスクリーンの世界を見続けていると、頭がボーっとして目の前に紗がかかったようになり、何にも興味がないのにひたすら画面をスクロールし続けているような状態になることがあります。そして時間が経っていて、驚くほど何も覚えていません。 少しづつ現実感が遠のいていき、薄い膜に包まれ感覚が均質化していく。奇妙な心地よさは中毒性があり麻酔下にある身体のようでもあります。 今作はスクリーンという言葉の語源に潜む両義性を出発点とし、その構造の中で自身が麻酔下にある身体のようだと感じた感覚と、そこからの眺めを表そうとしたものです。 Koichiro Kojimaは1986年大阪生まれ。生家は高槻で1924年より写真館を営んでいる。 舞台俳優、自主映画製作などを経て2012年、ワークショップ夜の写真学校を卒業。その後は大阪を拠点に制作を続けている。アナログ、デジタルを問わず、作品ごとに異なる実験的な手法を用い、制作している。 主な受賞歴として「WATOWA ART AWARD 2022」 入選」、「2024年芦屋市展」 写真部門 入選、「Tokyo Front Line Photo Award 」ファイナリストなどがある。
館の公式サイトの紹介文を、そのまま載せています。 出典で読む ↗
終了
この展覧会の記事・批評をご存じでしたら、+ メディアを追加