
この度、Hagiwara Projects は港区六本木のPiramideビル2Fへ移転いたしました。移転後最初の展覧会として、7月11日(土)より、アナ・ガスケルの個展「She is Making A Spectacle Out Of Herself」を開催いたします。 ガスケルは1969年アメリカ生まれ。シカゴ美術館附属美術大学で学士号を、イェール大学大学院で修士号を取得しました。現在はロサンゼルスを拠点に活動しています。ギャスケルは、演劇的な空間の中に少女たちを配置して撮影した初期の写真作品によって国際的な注目を集めました。その後は写真にとどまらず、絵画や映像へと表現の領域を広げながら制作を続けています。 本展では、油彩で描かれた新作の絵画を発表します。ガスケルの作品は、明確な具象表現でありながら、どこか不可解で謎めいた物語の気配を漂わせているのが特徴です。太い輪郭線と不透明な色彩によって描かれるのは、主に少女や若い女性たちです。その表情や置かれた状況は明確には語られず、見る人それぞれに解釈が委ねられています。 《Role Model》と題された作品では、「smug(したり顔)」と書かれたたすきのような布を身につけた若い女性が、多くの人々に囲まれています。彼女は「模範的な女性像」として周囲から向けられる期待や視線に静かに耐えているのでしょうか。それとも、その役割を引き受けながら堂々と立ち、称賛を浴びているのでしょうか。また別の作品では、大きなお腹をした女性たちと屋外にひとり立つ女性の姿が対照的に配置され、あるいは少女が階段を上るよう促されているかのような場面が描き出されています。 作品の内容が明確に説明されることはありませんが、どこか映画や演劇のワンシーンを思わせる場面は、見る人の想像力を掻き立てます。ガスケルはこれまで一貫して、女性に求められる役割や内面的な葛藤、自分自身をどう生きるのかというテーマに向き合ってきました。今回の制作にあたり、彼女は「Companion」という言葉が常に頭にあったと語っています。「仲間」や「連れ」を意味するこの言葉からは、女性が社会の中で誰と共に生きるのか、あるいは支え合いや孤独、また女性同士の関係性についての問いが浮かび上がります。そこには、現代における女性の生き方、さらに社会から向けられる視線に対するギャスケルの繊細な考察が込められています。
終了
写真をやっていた人、と言われて納得
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