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Instagramでは投稿の読み込み中にぼやけたイメージがプレビューされます。 画面中央に円のマークが表示され、読み込みが完了するまでの少しのあいだ、スクリーンには時代や場所といった紐付けがなされないニュートラルなイメージが浮遊し、私たちの想像力が掻き立てられます。 混雑した駅のホームや通信制限の際に、この現象に気づいてから、日々大量に投稿され流れていくイメージの幻影を捕まえ、プリントとして定着させる試みを始めました。 今回の新作では、人物や風景といった画像を構成する要素の輪郭をぼかし、さらに抽象化したものをシルクスクリーンで印刷しました。 網点をかけてプリントするとぼやけた像がドットに変換されイメージはさらに曖昧になります。 サイアノタイプは太陽光で青く印画することができるため、日光写真や青写真としても知られる写真技法です。 サイアノタイプの制作中、雨天が多くプリント作業は思うように捗らず、天気予報を確認することが日課となりました。過去に作っていた真っ青なテストプリントは晴れた空を彷彿とさせ、その度に脳裏には青空が浮かびました。次第に青空を待ったり、想像したりする行為自体が、サイアノタイプを作るプロセスの一貫であるかのように感じ、空を擬似的に制作することにしました。 空とは無関係な著作権フリーの写真を探し、その一部を切り取ってサイアノタイプを制作すると、青く変換されたイメージの断片だけが元の文脈から離れ、青空として浮かび上がります。 間欠泉、マンモグラフィーのX線写真や子供の遊び場に差す光も理想的な空として出現します。
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